障がいのある方にとってのスポーツは、医療的な側面やリハビリテーション効果を期待する側面が強かったと思います。
しかし、障がい者の医療機関への依存度の低減や通院回数の減少は、近年低くなっていることがわかっています。
むしろ、スポーツに内在している「社会に参加し交流する」という側面によって「仲間作りや生活圏の拡大」という効果が期待できると思います。
私が最も印象に残っているのはパラリンピック銀メダリスト山本篤さんの言葉です。「一番大切なのは、障がい者の生活レベルが上がって、人生を楽しむことができ、より豊かな生活を送ることができることだと思います。障がいを負ったぐらいで下を向いていたらもったいないぞ、という気持ちを伝えていければと思います。」(大阪体育大学 櫂19号)
スポーツを通じて努力する姿勢や他者を思いやる気持ちを習得し、「生きがいをもたらすスポーツ」「人生を明るくするスポーツ」の存在意義を共々に確認したいものです。