ソフトバンク株式会社の「産学連携プロジェクトAWARD2024」が7月11日、東京都港区の同社本社で行われ、大阪体育大学が次世代育成部門で表彰されました。

ソフトバンク株式会社「産学連携プロジェクトAWARD2024」で次世代育成部門表彰を受けた大阪体育大学

大阪体育大学はスポーツSDGsを推進しています
産学連携プロジェクトは、同社が全国の大学などと連携し地域の社会課題を解決する社会貢献プロジェクト。大体大は「将来の競争力?発展を支える人材の育成」を対象にした次世代育成部門で表彰され、各部門で表彰された6大学がプレゼンテーションを行いました。

大阪体育大学の社会貢献活動は学生が主体。プレゼンテーションでも、大体大は学生3人が時に笑いを誘いながらICT指導の体験を語った
プレゼンテーションは、中学校などで体育授業や運動部活動の指導に取り組む仲泰陽(たいよう)さん(体育学部4年、兵庫県立西宮)、桒原その子さん(同、和歌山北)、折野歩菜(あゆな)さん(同、兵庫?神戸龍谷)が「学生によるICTを活用した体育実技?運動部活動の指導モデル開発」をテーマに担当しました。

兵庫県芦屋市内の中学校でバスケットボール部を指導する桒原その子さん。プレゼンは桒原さんが「ICTはスポーツ指導において役に立つと思いますか?」と聴衆に問いかけてスタートした
大体大は2019、20年度にスポーツ庁から「運動部活動改革プラン」事業を受託。中学校などで運動部活動指導にあたる学生を育成する国内初の「グッドコーチ養成セミナー」を開講しました。2023年に同社と「スポーツ指導におけるICT活用」の連携協定を結んでスポーツDX事業を展開し、2024年から同社の産学連携プロジェクトに参画しています。
2024年度は、「グッドコーチ養成セミナー」に同社関係者を招いて、アプリの「スマートコーチ」「AIスマートコーチ」について学び、学生らが学校現場での指導に活用しました。
仲さん、折野さんらが大阪府立すながわ高等支援学校の保健体育の授業でICTを使ってバレーボールの実技を支援したほか、学生らが大阪市立中学校のバドミントン部でAIスマートコーチを使った指導モデルや、広島市立中学校の野球部でスマートコーチを使った関西からの遠隔指導のモデルを開発しました。

大阪市内の中学校でサッカー部を指導する仲泰陽さん。特別支援学校での体育授業の支援を振り返り、「タブレットを使うと子どもたちの表情が笑顔になった。教えられる側だった生徒たちがICTを活用したことで学びの主人公に変わり、より主体的な学びが可能になった」
大体大の学生は、2024年度に中学校や社会スポーツクラブの指導者として71人が活動し、うち10人がICTを活用した指導を行いました。
AWARDはソフトバンク株式会社執行役員コーポレート統括の源田泰之氏、文部科学省科学技術?学術政策局産業連携?地域振興課の對崎真楠氏、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の石戸奈々子氏らが参加して行われました。
プレゼンは、兵庫県芦屋市立中学校でバスケットボール部の指導にあたっている桒原さんが「ICTはスポーツ指導において役に立つと思いますか?」と参加者に問いかけてスタート。すながわ高等支援学校の体育授業での活動を動画で紹介し、仲さんが「言葉で説明しても生徒が理解できないことも多かったが、タブレットを使うと子どもたちの表情が笑顔になった。教えられる側だった生徒たちがICTを活用したことで学びの主人公に変わり、より主体的な学びが可能になった」と指導を振り返りました。

大阪市内の中学校で間もなくバドミントン部指導を始める折野歩菜さん。特別支援学校での指導を振り返り「ICT機器はただ技術を習得するだけでなく、人と人のつながりを生み、学びを深めるということを学んだ」
折野さんは「ICT機器を使ったことで、やらされる体育授業ではなく生徒が自ら学ぶ授業に変化した。今回の活動を通じて、私は、ICT機器はただ技術を習得するだけでなく、人と人のつながりを生み、学びを深めるということを学んだ」と話しました。
最後にスポーツ科学部の藤本淳也教授が「大阪体育大学は体育?スポーツ界で活躍する人材と、体育?スポーツを活用して多様な社会で活躍する人材の育成に取り組んできたが、今回の取り組みは集大成と言える。これからも皆様とともに体育?スポーツの未来を見すえていきたい」と締めくくりました。

藤本淳也教授。「学生に負けそうです」と笑いを誘った後、「これからも皆様とともに体育?スポーツの未来を見すえていきたい」
閉会にあたり、同社CSR本部長の池田昌人氏が「受賞された皆様おめでとうございます。それぞれの課題を何とかして解決したいという皆さんの思いが伝わってくるプレゼンテーションでした」とあいさつを述べました。

閉会のあいさつを述べるソフトバンク株式会社CSR本部長の池田昌人氏。「受賞された皆様のそれぞれの課題を何とかして解決したいという思いが伝わってくるプレゼンテーションでした」
BACK
社会貢献?附置施設
BACK