7~8月に英国マンチェスターで開催されたパラ水泳世界選手権の100m平泳ぎ(SB8)で、水上競技部女子の宇津木美都(うつぎ?みくに)選手=教育学部3年=が4位入賞を果たしました。
タイムは1分27秒88で東京パラリンピック決勝から大きく短縮しました。
生まれた時から右腕のひじから先がなく、中学から本格的に競泳に取り組み、中学2年で50m平泳ぎアジア新記録を樹立しました。
その後スランプに苦しみ「泳ぐのが嫌になった」ことも。
教員になるという将来の夢と競技を両立するため大阪体育大学に進学。浜上洋平監督との二人三脚のトレーニングで復活を果たし、2021年、東京パラリンピックでは100m平泳ぎで6位に入賞しました。
東京大会後は小学校での講演に引っ張りだこで、約10校でスポーツの楽しさ、夢の大切さ、障がいについて子どもたちに語りかけています。
2024パリパラリンピックでメダルを目指す宇津木選手にインタビューしました。
▼インタビュー動画はこちら▼
――パラ水泳世界選手権を振り返って。
今回、100m平泳ぎで4位入賞できたことはすごくうれしく思うし、今まで勝てなかった選手に勝てての4位だったので、順位を見た時はすごくうれしかったです。
――パリパラリンピック代表切符の獲得に向けて。
パリでは専門の100m平泳ぎでメダルを狙っているので、それ相当のタイムで選考会では泳ぎたい。
――東京パラリンピックを振り返って。
平泳ぎは3年ぶりとなる1分30秒切りをすることができ、自分の中でも予想外のタイムで泳ぐことができました。目標にしていた決勝進出もかない、自分自身驚きが大きくて最初はタイムを受け入れられませんでしたが、「自分はこのタイムで泳げるところまで上がってきたんだ」と実感が湧き、うれしさでいっぱいでした。
――東京大会後、小学校約10校で講演しました。どんな話を。
スポーツの楽しさ、夢の大切さ、障がいについて話しています。子どもたちにはとにかく今の人生を楽しんでほしいということと、夢をかなえるためにはどうしたらいいのかを考えて、ちょっとずつ段階を踏んでいくことが大切だと伝えています。障がいについては、自分自身、先天性で自分の障がいについて深く考えませんでしたが、子どもたちに「障がい者という風に言う人がいるが、実際には人それぞれ個性があって誰も変わらないんだよ、だから障がいのあるなしで特別扱いせず同じように関わってほしい」と伝えています。
――大阪体育大学に入学して良かったことは。
(高校時代の)スランプから抜け出すことができたこの環境がすごくいいなと思いました。また、うちの女子水泳部は人数が多くなくコーチと1対1で話し合えることが多く相談しながら練習できるので、その環境に感謝ていますし、トレーニングルームやその他の施設がすごく充実していていいなと思います。勉強に関しても、教員を目指している中で小学校で元々、教員として働いていた先生や経験から教えてくれる先生が多く、実際、模擬授業など実体験をもとに考えることができるので、すごく勉強になる部分が多い大学だと思います。
――卒業後の目標は。
29歳の時にブリスベン(豪州)パラリンピックが来るので、そこまでは(現役を)続けたい。自分自身、スポーツがすごく好きなのでそこまでは水泳を続けたい。もし水泳を辞めたとしても教員を目指してしっかり勉強しているので、小学校の教員になってしっかり子どもたちに伝えることを伝えたい。
――大体大の魅力は。
私もこの大学を決めたのは高校3年の夏ごろで、決め手となったのは整った施設です。プールも公認の施設で、陸上競技場、ハンドボール、体操など整っている施設があるので、そこが自分が競技力を上げていけるための大切なポイントだと思いました。指導者も一つ一つの部活動に力を注いでいて一つ一つの部活動が大学からしっかり支援があるので、競技に集中して取り組める大学だと思います。
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